床のDIYに挑戦する際に選ばなければならないのが床用の接着剤です。一口に接着剤と言っても、様々な種類があるので、初めてのDIYだと、どの接着剤を選べばいいのか選ぶのが難しいですよね。
そこで今回は、商品別・条件別にあなたにピッタリな接着剤の選び方をご紹介します。
床材用接着剤の使い分け!早わかりフローチャート
「手っ取り早く床材用接着剤の使い分けを知りたい!」というあなたは、まずはこちらのチャートをご覧ください。
クッションフロア、リリカラレイフロアについては、専用の接着剤をご用意しています。
エルワイタイルシリーズについては、3種類の接着剤をご用意してますので、条件に応じて使い分けが必要です。
各種接着剤について、この後詳しく解説します。
クッションフロア(CF)用の接着剤
クッションフロアを貼る人はクッションフロア専用の「リリカラCF糊」を選びましょう。
リリカラCF糊は、粘着力が強く塗布性に優れた、クッションフロア専用の接着剤です。
モルタル・コンクリートの下地やコンパネ下地等、水分指標8%以下の乾燥した下地に施工できます。
耐水性・耐アルカリ性に乏しいので、湿気のあるモルタル下地では使用できません。保管については、直射日光の当たらない場所(5~35℃)で使用・保管してください。
リリカラレイフロア用の接着剤
貼ってはがせるタイプのリリカラレイフロアを貼りたい場合、こちらの「リリカラピールアップ」を選びましょう。
この接着剤は納まりがよく、ピールアップ性に優れ、手直しや張り替えが容易です。乾燥性に優れ、短い乾燥時間でスピーディーに施工可能な点が特徴です。
使用時には、よく撹拌してから施工してください。
なお、注意点として、換気を十分に、できるだけ皮膚に触れないようにし、マスク・手袋・眼鏡などの保護具を着用した上で使用をお願いします。
また、直射日光の当たらない場所(5~35℃)で使用・保管してください。
エルワイタイル用の接着剤
エルワイタイル用の接着剤は、リリカラでは下記の3種類があります。
「リリカラセメントU」と「リリカラセメントR」は、接着剤の成分が化学反応を起こすことによって硬化するタイプ(反応型)、「リリカラセメントAC」は、接着剤の水分が蒸発することで固化するタイプ(乾燥固化型)の接着剤です。
それぞれの使い分けについて解説します。
1.リリカラセメントUを使う場合
ウレタン樹脂系接着剤である「リリカラセメントU」は、接着剤の成分が空気中の水分と化学反応を起こすことによって硬化します。
下地の湿気の影響を受けづらく、耐水性に優れているのが強みです。
そのため、他の接着剤を使うことができないような湿気の多い場所・下地にも使うことが出来ます。(水分指標10%未満)
例えば、洗面所やトイレなどの湿度の高い場所、冬季や寒冷地といった温度の低い場所、水が染み込まない下地(非吸水性の下地)の上に貼る場合などです。
そのような条件下では、リリカラセメントUを使用する必要があります。
溶剤を含んでいるので、使用の際は換気を十分に行い、できるだけ皮膚に触れないように、マスク・手袋・メガネなどの保護具を着用してください。
また、消防法危険物の「危険物第四類第一石油類」にあたり、火気厳禁となっています。使用・保管については、直射日光の当たらない場所(5~30℃)でお願いいたします。
2.リリカラセメントACを使う場合
アクリル樹脂系エマルション形接着剤の「リリカラセメントAC」は、成分中の水分が蒸発することで固くなるタイプの接着剤です。
水分が乾燥・蒸発しづらい条件ではなかなか固まることができません。
モルタル・コンクリート等水分指標8%以下の、吸水性があり乾燥している下地に使用しましょう。
伸びがよく、リリカラセメントUと同量であっても、より広い範囲を貼ることができます。(リリカラセメントAC:約3.3m/kg、リリカラセメントU:約2.8m/kg)
※貼れる面積は目安となり、実際の施工面積は気温や下地の条件等によって異なります。
また、消防法上の危険物にはあたらず、引火性もありません。
直射日光の当たらない場所(5~35℃)で使用・保管してください。
3.リリカラセメントRを使う場合
変性シリコーン樹脂系接着剤の「リリカラセメントR」は、空気中の水分と反応して硬化します。
変性シリコーンとは、シリコーンを主成分とする合成樹脂です。硬化後は弾性を持ったゴム状に変化することが特徴で、シーリング剤などにもよく使われています。
リリカラセメントRは、この弾性を維持して硬化する特徴を活かした、物理的に除去しやすい接着剤です。
下地を傷めることなく容易に剥がすことができ、下地に残った接着剤はスクレイパーで簡単に除去できます。
そのため、貼り替えを想定した賃貸住宅の施工にはおすすめです。
施工時の注意としては、初期粘着力は無いため、床材のくせは事前によく取っておくことが必要となります。また、よく撹拌してから使用してください。
リリカラセメントRも、施工の際には換気は必須です。
なるべく皮膚に触れないように注意し、マスク・手袋・メガネなどの保護具を着用してください。
なお、消防法危険物の「第二類可燃性固体」にあたり、火気厳禁となっています。
いかがでしたか?
確実な施工のために、床用接着剤の使い分けは非常に重要ですが、しっかり理解するのがなかなか難しい領域でもあります。
ぜひ、本記事を読んで、ぴったりの接着剤を選択してくださいね。